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ラオス:ソンバット・ソンポン氏はどこへ?

「ソンバット・ソンポン氏を探せ」

 

ラオスの開発経済学者であり教育者でもあるソンバット・ソンポン[en]氏が2012年12月15日に最後に目撃されて以来、行方不明[en]になっている。不可解な失踪から1月後、ソンポン氏の友人や世界中の支持者がラオス政府にソンポン氏の捜索を強化するよう要請している。

ソンバット・ソンポン氏は12月15日土曜日の夜、自家用ジープで帰宅中のところを、ヴィエンチャンで最後に目撃された。彼の家族や友人はすぐに警察に通報し、病院を探しまわり、大使館に連絡したが、ソンバット氏の行方は誰もわからなかった。

2日後、CCTVの映像でソンバット氏は警察に呼び止められた後、拉致されたことがわかった。

ソンバット氏は参加型開発訓練センター(PADETC)をラオスに設立した。教育と地域開発の分野における生涯に渡る功績が認められ、社会指導部門において2005年にアジアのノーベル賞と言われるラモン・マグサイサイ賞を受賞した。

ソンバット氏の妻、呉孟風水(Ng Shui Meng)氏は、夫を活動家と呼ぶことは必ずしも正しいわけではないと言う。彼の数多くのプロジェクトの背後には哲学があると説明する。

Sombath’s development philosophy is that of promoting balanced and sustainable development. Sombath has never opposed economic development, but he urges that economic development be balanced with spiritual well-‐ being, social improvement, and environmental and cultural protection.

ソンバットの開発哲学はバランスのとれた持続可能な開発を促すというものである。彼は、経済開発に反対したことはなく、経済開発が健全な精神、社会の発展、環境と文化の保護に対してバランスを保ことを強く求めている。

ソンバット氏の拉致はCCTVの映像で明らかになった。

ジュネーブに滞在するラオスのヨン・シャンタラングシー国連大使は、ソンバット氏の事件との関連について政府を代表して以下の通り声明を出した。

The Lao government is deeply concerned about the disappearance of Mr Sombath Somphone and attaches importance to the investigations underway in order to find out the truth of this incident.

On this incident, the concerned authority as the law protection agency that protects and maintains social order has the legal duty to find out the truth in order to bring the perpetrators to justice and ensure justice to Mr Sombath and his family according to the law

ラオス政府はソンバット・ソンポン氏の失踪について深く憂慮しており、この事件の真相を解明するために現在行われている捜査を重視している。

この事件で、社会秩序を守り持続する法律保護機関として関係している当局は、犯人を裁判にかけ真実を突き止め、法律に則ってソンバット氏とその家族に対して正義を保証するという法的義務がある。

 

トーマス・ワンホフ[en]は、警察はなぜソンバット氏の「誘拐犯」をとめることができなかったのか疑問を抱いている。

Questions still remain why the police did nothing when they witnessed that someone stole the car and Sombath was forced into the car. He certainly would have informed the police officers if he had been kidnapped.

疑問はまだある。誰かが車を盗みソンバット氏を車に強引に押し込んだことを目撃したのに、なぜ警察は何もしなかったのか。もし誘拐されていたとしたら、ソンバット氏は警察に通報したはずだ。

「指導者の指導者」ソンポン氏

ソンバット氏が誘拐されたニュースはラオスの国内[en]に強い反応[en]をもたらした。他国の政府官僚と市民団体は、行方不明のソンバット氏を発見するための協力をラオス政府に要請することで団結した。タイでは、60以上の市民団体がソンバット氏を探し出す運動を支持するという請願書に署名[en]した。

We, civil society organizations in Thailand, urge concerned Lao authorities to take every urgent action with regard to Mr. Sombath’s disappearance. We look forward to hearing that all immediate and necessary efforts are made to search his whereabouts and investigate the cause of his disappearance.

Above all and last, we hope that Mr. Sombath remains safe and will re-appear to resume his unfinished mission. For this will be encouraging to not only those sharing a similar mission, but, those committed to the course of making this world a better place for us all

我々、タイの市民社会団体は、ソンバット氏の失踪に関するラオスの当局に対して緊急にあらゆる行動をとるよう要請します。ソンバット氏の居場所を探し、失踪の原因を調査するためにすぐに必要な取り組みをするという連絡を心待ちにしています。

最後に、我々はソンバット氏が無事で、未完の活動を再開するために再び現れることを願います。そうすることで、同じような目標をもって働いている人たちにとってだけでなく、世界をより良い場所にするために働いている人をも勇気づけることになるからです。

サイモン・クリーク,とキース・バーニーのニューマンデラ[en]への記事では、ソンバット氏の失踪は村民の土地の権利保護に対する擁護と関係しているのではないかと問うている。

Links are instead being drawn between Sombath’s disappearance and his involvement with the controversial AEPF (Asia-Europe People’s Forum held in Vientiane last November), particularly his support for people who made statements advocating for the rights of villagers who are suffering from the loss of their customary lands and resources. As Sombath’s wife has reiterated in public comments, government officials were also involved with the National Organizing Committee of the AEPF, so the event as a whole should not have been tainted.

ソンバット氏の失踪と論争の的となるAEPF(アジア欧州人民フォーラム、昨年11月ベトナムで開催)とソンバット氏との関わりはなく区別されている。特に、慣習的な土地と資金を失っている村民の権利を提言する意見を寄せる人々への支援である。ソンバット氏の妻は公のコメントで繰り返し言っていたので、政府関係者もAEPFの全国組織委員会に関わった。だからイベント自体は損なわれるべきではなかった。

ハリソン・ジョージ氏はソンバット氏の失踪はラオスの市民社会のネットワークに与えた衝撃を分析する[en]。

So the effect has been properly paralyzing. Nobody in Lao can guess who will be next. Nobody knows where the line is that they should not cross. Some people have left the country; some have done a duck dive, flitting from safe house to safe house in the hope that the security forces are still a few steps behind. And everyone is keeping their mouths firmly shut.

影響は恐ろしいものである。ラオスでは誰も次のターゲットが誰になるか分からない。超えてはいけない線はどこなのか誰もわからない。国を出て行ってしまった人もいる。治安部隊が背後にいることを願って、身を潜めて、隠れ家から隠れ家を飛び回っている。だから、みな固く口を閉ざしているのだ。

校正:Kanako Hasegawa

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