バングラデシュ:同性結婚をしたカップルを逮捕

注:当記事の原文掲載日は2013年7月26日です。

バングラデシュにて、イスラム教徒の女性とヒンドゥー教徒の女性 が逮捕された。法に反して国で初めてとされる同性結婚をしたためだ。

2人の女性はそれぞれ21歳と16歳で、年上の女性が年下の女性の家庭教師を担当したのがきっかけで出会い、結婚して一緒に暮らすためにピロジプール南西部から首都ダッカへと駆け落ちした。しかしその後父親らの1人が失踪届けを提出すると、まもなくして警察がダッカの借家で暮らす2人を発見した。

バングラデシュでは、同性結婚を含む同性愛の関係は違法 で処罰対象とされていて、終身刑または10年以下の重労働に課せられる。同性の友達同士が公共の場で愛情を表現することはよくあることで何の論争も巻き起こさないが、大多数がムスリム教徒であるこの国の宗教的な伝統から、同性愛に対する反発は強い。バングラデシュにも同性愛コミュニティは存在するものの、隠れた少数派となっている。(詳しくはGlobal Voices reportを参照)

World homosexuality Laws. Click on image to see legend. courtesy Wikimedia Commons. CC BY-SA 3.0

世界の同性愛に関する法律。赤は(終身刑を含む)禁固刑、濃い茶色は最高で死刑の可能性もある刑罰を示す。画像クリックで凡例参照可。ウィキメディア・コモンズの厚意による。CC BY-SA 3.

 このニュースはバングラデシュのソーシャルメディアを通して波乱を巻き起こしており、騒動を引き起こす人もいる。

しかし、多くの人はバングラデシュ史上初となる同性結婚を歓迎している。Golam Rabbani [bn]は自身のFacebookでこう綴っている

যে দুটি মেয়ে বিয়ে করেছে তাদের জন্য শুভকামনা রইলো… জীবন সুন্দর… তাদের এ সাহসের জন্য অভিনন্দন তাদেরকে… জয় হোক জীবনের…

彼女たちの結婚にご多幸をお祈り申し上げます…人生は素晴らしい…彼女たちの勇気に祝福を…お幸せに…

国外に住むブロガー Avijit Royは、自身のブログ上で同性愛に関する科学的な記事を多く投稿している。彼はFacebookのノート上でこの2人の女性の勇気を称えており、特に2人のうち1人は警察に自分たちを尋問するよう求めるほど勇敢だったと述べている

একটা ছেলে যদি একটি মেয়েকে ভালো বাসতে পারে, তবে একটা মেয়ে কেন আরেকটা মেয়েকে ভালোবাসতে পারবে না?

男性が女性を愛せるなら、なぜ女性が女性を愛したらいけないんだ?

一方で、この結婚を受け入れられない人も多くいるようだ。ネット上のニュース記事のコメント欄には、否定的なコメントが多く寄せられている。
ブロガーでツイッターユーザーのMehedi Akram(@mehdiakram)は、今回の件を西洋文化による侵略としてみている。

女性同士の結婚だって!これから一体何が起こるんだ。これは西洋文化による支配だ。

この件に一層深く入り込む人もいる。昨年、バングラデシュ出身の経済学者でノーベル賞受賞者でもあるムハマド・ユヌス博士 は、他のノーベル平和賞受賞者3人とともに同性間の性的な関係を 合法化するよう求める声明を発表した。この2人の女性の同性結婚が報じられた後、Ulama Masayekh Sanghati Parishadというイスラム教の聖職者団体はユヌス博士をバングラデシュにおける同性結婚を促進したとして、。逮捕し処罰 [bn]するよう求めた。彼らは博士を社会的に排斥しようと訴えたり、 ユヌスセンターを占拠する計画を発表するなどした

寛容な姿勢を示す者もいる。Notunというコメンテーターは、ベンガル語でブログを書くためのツールSomewhereinblog.netの。Kanjiというサイトへの投稿でこのニュースについてこう綴った。

সমকামিতাকে আমি ভালো মনে করি না… কিন্তু এটা তাদের ব্যক্তিগত ব্যাপার… তাই তাতে আমি নাক গলাবো না…

同性愛は支持しないが…でもこれは彼女たち個人の問題だろう…だから僕は首を突っ込む気はないね。

写真ブロガーのPranabesh DasはFacebook上で、彼女たちの逮捕とそれによって彼女たちが受ける悪評についてこう述べた。

彼女たちの不幸は、生まれてくる国と時代を間違えたことだ。

これが愛だ。画像はMOKOtheCRazyより。CC BY-NC-ND.

ブロガーで法学生のRayhan Rashidは、今回のバングラデシュでの特殊な事例が以下の4つの理由において重要性があるという見解を述べた。

(১) যে সমাজে নারীর নিজের কোনো পছন্দ অপছন্দ থাকতে নেই, সেখানে তারা নিজেদের পছন্দকেই প্রাধান্য দিয়েছেন;
(২) তারা দু'জন ভিন্ন ধর্মের, একজন তো আবার সংখ্যালঘু ধর্মের। কিন্ত তাদের সম্পর্কের কাছে সে দেয়াল দাঁড়াতে পারেনি;
(৩) ধর্মীয় গোঁড়ামীর দেশে সম-লিঙ্গের সম্পর্কের সাহস দেখিয়ে নিজের মতো করে ঘর বেঁধেছেন;
(৪) দেশের আইনে ফৌজদারী অপরাধ জেনেও নিজেদের বিবেক, পছন্দ এবং সম্পর্কের সাথে কোনো ধরনের আপোষ করেননি দু'জন।

  1. 女性の要求が無視される男性優位の社会の中で、自分たちの選択を大事にした。
  2. 彼女たちはそれぞれ違う宗教を信仰していて、そのうちの1人は少数派であるが、彼女たちの関係はゆるがなかった。
  3. 宗教的に保守的な社会で、彼女たちは同性結婚とその選択のために最大の勇気を示した。
  4. 彼女たちは自分たちの関係や、この国では同性愛は犯罪とされることを知りながらも、彼女たちの関係、誠実さは損なわれなかった。

ブロガーのVaskor Abedinは、この件に関する議論は男性優位の調子を帯びていると指摘した。

[…] গতকাল দুই নারীর সমকামী সম্পর্কের খবর নিয়া নিউজ পোর্টাল আর সোশ্যাল নেটওয়ার্কিং সাইটগুলিতে যেমন প্রতিক্রিয়া হইলো তাতে পুরুষালি জাজমেন্টের সেক্সিস্ট উত্তাপটা বেশ টের পাইলাম […]

[…]昨日、従来のメディアやソーシャルメディアでの同性結婚についての討論を見るうちに、男性優位の性差別的な印象を受けたんだ。[…]

数日前、あるイスラム教指導者が説教の中で女性を果実のタマリンドになぞらえ、あたかも男性がよだれを垂らしてそれを見ているかのように表現し、女性は家から出ないようにと諭した。有名な映画製作者Mostofa Sarwar Farukiはこれについて。Facebookでこう言及した

もしこのニュースが本当なら、バングラデシュで初めての公式なレズビアンカップルってことだ!タマリンド師が女性は男性と交わっちゃいけないと説教する国で、この女性が女性と交わる事態はどう見られるんだ?次の説教をお楽しみに!

彼女たちの身元と写真を明かしたメディアに対し無責任だと訴える人も多い。これがもとで彼女たち排斥の的になったり、命が脅かされたりするのを恐れてのことだ。Shaugat Ali Sagorはこう綴った。

যারা নাগরিকের ‘প্রাইভেসি’ ‘প্রাইভেসি’ বলে গলা ফাটান, তারা কি … [সমকামী তরুণী] আর … [সমকামী তরুণী] এর ‘প্রাইভেসি'কেও সম্মান দিতে প্রস্তুত। নাগরিক হিসেবে তাদেরও তো ‘প্রাইভেসি’ আছে। নাকি?

いつでも「プライバシー」と騒ぎ立てる人たち…彼らは本当に(彼女たちの)プライバシーを尊重する気があるのか?彼女たちにはこの国の国民としてのプライバシーだってあるんだ、そうだろ?

ジャーナリストで作家のAnisul Haqueは上記の Mostofa Sarwar Farukiによる投稿のコメント欄で、彼女たちの身元や住所が公開されていることに対する激しい憤りを吐露している。

[…] I am afraid we are crossing the limit, we are violating their right to privacy by publishing their photo, name, address. will they be able to live in this society after this news? Does any journalist have the right to kill any citizen?

僕たちは一線を超えてしまっているんじゃないかと思う。写真や名前、住所を公開することで彼女たちのプライバシーの権利を侵害している。このニュースの後で、彼女たちは社会の中でふつうに暮らしていけるのか?ジャーナリストが市民を殺してよいのか?

性的少数者グループ。Boys of Bangladeshは、グループのFacebook上で彼女たちに関する最新情報を掲載している

UPDATE on [the two women] : As you have already known, [the 21-year-old] is now under custody and [the 16-year-old] has been returned to her family. [The 21-year-old] was shown arrested in a case filed abduction and trafficking. [..] Of immediate concern is the protection of the two young women involved. Second, file a complaint with the Press Council against making public the identity of at least the minor. We are also trying to convene an urgent meeting to formulate a strategic response to address the immediate concerns as well as the longer term potential to gain official recognition of same sex desire and same sex relationships

.(2人の女性についての)最新情報。すでにご存知のとおり、(21歳の女性)は現在身柄を拘束され、(16歳の女性)は家族の下に帰された。(21歳の女性)は誘拐と人身売買の容疑で逮捕されたと発表された。[…]差し迫った課題は、当事者の2人の女性を保護することにある。次に、せめて未成年の女性についてだけでも、身元が公開されたことについて新聞評議会に異議申し立てをする。また、緊急集会を招集し、この差し迫った課題に対処するための戦略を練り、同性を求める感情と同性同士の関係に対する正当性が認められるようになるための長期的な可能性を模索する

校正:Yuko Aoyagi

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