障害者と希少難病患者のグループ、欧州議会選挙に出馬

障害者や希少難病患者のグループが新たに立ち上げた政治会派が、今日5月25日、欧州議会選挙の投票所を訪れた。

大規模で有名な政治会派の他にも、小規模ながら意欲的な会派はある。Movimiento Red(ネットワーク運動)やPrimavera Europea(ヨーロッパの春)、VOX、Podemos(ポデーモス)、Recortes(削減)などがそうだが、今年新たな会派が選択肢に加わった。障害者と希少難病患者による有権者協会[es](以下DERと表記する。)である。彼らの目的は何らかのイデオロギーを守る事ではなく、むしろ障害や希少難病とともに生きる人々の生活の質を向上する事である。

Eduard Carreras, cabeza de la agrupación DER

DER代表のエドゥアルド・カレーラス氏。

「DERは、なんらかの障害や希少難病を持つ者達が、生活の質の改善という共通のゴールのために作ったグループである。」こう話すのはグループの候補者であるエドゥアルド・カレーラス氏。彼はスペイン、ジローナ出身の25歳の青年、筋ジストロフィー患者である。

選挙公約 [es]は雇用問題などが中心だ。彼らによると、障害を持つ若者の失業率は60%を超えており、これが自立を妨げる要因になっているという。他の重視項目には、公共交通機関や公共の場へのアクセスの改善、福祉車両や薬の付加価値税(VAT)の完全免除、希少難病研究の促進があり、また障害者や希少難病患者の健康、教育、社会参加の改善にも重きを置く。

彼らはいかなる政党やイデオロギーを肯定も否定もしない。彼らの唯一の目的は彼らの選挙公約を守る事であり、カレーラス氏によると、この目的が「私たちを結束するただ一つの確実で共通なゴール」であるとのこと。また、彼はこう付け加えた。「私たちはいわゆる政党というものではありません。イデオロギーを持たないので、主要政党とは方向性が違うのです。」

また、カレーラス氏は「資金は本当に重要な事に費やすべきだ」と断言した。立候補に必要な15,000人の署名を集め終わった後は、広告に1ユーロも費やしていないという。彼はこう説明する。

Vamos a intentar convencer de que es necesario actuar rápido y tomarse en serio nuestros problemas, y vamos a denunciar a todo el que ponga obstáculos. Si nuestras propuestas son rechazadas, serán los que las rechacen quienes tendrán que justificarse ante sus ciudadanos. Estamos dispuestos a sumar, y serán bienvenidos quienes se sumen a nuestras propuestas.

我々は、迅速な行動が必要な事、我々の問題を深刻に受け止める必要がある事を理解してもらえるように尽力するつもりだ。この目的の達成を阻むものがあれば、そのすべてを非難するつもりだ。我々の提案を否定する人には、全国民が納得できるような説明を求める。我々は他の政治会派の取り組みに進んで加わるし、我々の提案への参加も歓迎する。

障害者と希少難病患者による有権者協会 [es]のビジョンとミッションについてのビデオはこちら。

校正:Masato Kaneko

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