ロシア:グローズヌイで投票

中央選挙委員会のデータによると、チェチェンの有権者580,918人の99パーセント以上が12月2日に行われた議会選挙に投票し、そのうち99.36パーセントがウラジミール・プーチンの統一ロシアに投票したという。

ロイター通信[En]によると、これは投票率62パーセントでそのうちたった64パーセントあまりが統一ロシアへ投票したロシア内で最高の得票率である。

ジャーナリストでLJユーザ(timur-aliev)のTimur Alievは今回の選挙で有権者であるだけではなかった。彼は右派連合(SPS)の候補者として出馬していた。党は、449票(0.08パーセント)を獲得し、チェチェンで3位につけた。

以下は、チェチェンの首都グローズヌイで選挙権をするとはどの様なことなのか、いささか現実離れしたTimur[Ru]の見解だ。

私が投票するのに問題だったのは、私はある住所に住んでいるけど、現在司令官事務所の役人が住んでいる建物の昔の住所で登録されていた。つまり、今の私の投票所がどこなのかはっきりしていなかった。

私はタクシーに乗り、探し始めた。最初の障害は、目抜き通りが封鎖されいたために、中心街から直接ミヌトカ[En]へたどり着くことができなかった。なのでわき道を20分ほど運転してまわった末にやっと家の近所に着いた。

私たちはもとあった場所に投票所を見付けることができず、小児科医院にもなく検察局にもなかった。私たちはゆっくり運転して、[地元の選挙委員会の]看板を探してみた。しかし、無駄だった。

その地区の別の場所でも探してみた。またレーニン通りに出た。次の目的地は第46学校だった。そこにも誰もいない。しかし、警備員が第25学校へ行ってみることを勧めた。

そこで私たちは市の境界であるレーニン通りが始まる所へ行った。私が知りもしなかった以前学校があったその場所には何もなかった。前にこの地域に来たのはかなり前だ。通りがかりの人に第25学校はどこか聞いた。彼らは手を振ったので、私たちはその方向へと、狭い汚れた通りを車で入っていた。そして学校は昔の幼稚園の建物にあったことが分かった。そして投票所もそこにあった。

中には驚くほどたくさんの人々がいて、7人から10人が選挙人名簿がるテーブルの周りに集まっていた。そのうちの3人は私たちのすぐ前にボルガに乗って到着していた。彼らはCPRF[共産党]の観察者だと分かった。選挙委員会の役員たちに観察記録が必要だと知らせるために来ていたのだが、そこで投票もしていた。

私はこの投票所で投票することになっていた住民の住む通りのリストに目を通した。私の住む通りはなかったが、近くの通りはあった。私はテーブルのとこに座っている人たちに尋ねた。そのうちの一人は地元選挙委員会の委員長だと分かり、彼は私の顔を覚えていて、「ああ、彼はうちのテレビの常連だよ」と言った。ディベートでの私のとても見識あるパフォーマンスから、彼は私が弁護士なのかと尋ね、ドゥーマ(ロシア議会)ではそういう人物が必要だといい私に幸運を祈った。私は彼にあいまいに「うーん」と言って返した。

彼らは私の名前を探せるようにリストを手渡してくれた。しかし私は載っていなかった。その上、私たちの通りに以前あった全ての建物のうちそのリストにあったのはひとつだけだった。他の人たちはリストには載っていなかった。どこからこのデータを持ってきたかと聞いた。政府から渡されたと、選挙委員会の役員のひとりが答えた。つまり、私たちの比較的短い通りにある45の建物のうちひとつの建物に住む住民たちだけが選挙人名簿に加えられたということだ。そこに人がほとんど住んでいなかったとしても–補償を受けることを願い、住所を変更していない。そして彼らはまだグローズヌイに住んでいる–私は彼らを皆実際に見たことがあった。それでいても、彼らはリストに記載されていなかった。

最終的に私を追加の選挙人名簿に載せてくれた。私は15番だった。投票用紙に記入をし、先へ進んだ(これはまた別の話)。

少し経って、「ミヌトカ」を車で通り抜けていたとき、私たちの投票所で投票していたもう一人の男性を見掛けた。彼は中心街へ行くバスを待っていた。私と同じように彼もまた選挙のためにわざわざやって来たということだ。

何が面白いかと言うと、私はまだ昔の住所に住んでいたとして、私には関係がなく泥道を歩いて40分(ソ連時代は、公共の交通手段を使い停留所5つと乗り換え1回で行けた)だということを考えても、そんなに真剣に投票所を探す気になっただろうか?そうは思わない。

しかし、公式結果から判断すると、人々妨げられることはなく、皆が選挙に行った。とは言うものの、この荒廃したグローズヌイでの投票者記録のやり方だと、どこに誰が住んでいるかはっきりしていなければ、追加の選挙人名簿も合わせてしまえば200パーセントの投票率を出すことも不可能ではない。

原文:Veronica Khokhlova

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