テクノロジーで街を良くするシビックテックって何?

「テクノロジーを活用し自分の住む街やコミュニティを良くしよう」―”シビックテック”と呼ばれるこうした取り組みが各国で推進されつつある。国内でも、短期間にプログラム開発を行うハッカソンを通じて、行政データを活用したイベントが開催されている都市も少なくない。

そうはいっても、一般市民にとっては社会とICT(情報通信技術)が互いに向き合って地域の問題を解決するなんて、すぐにはイメージしにくいかもしれない。

こうしたシビックテックの事例を集めたアメリカの書籍、『Beyond Transparency[en]』(仮題:透明性を超えて:オープンデータと市民によるイノベーションの未来)に目をつけ、日本語でも紹介しようと有志の翻訳者たちが2013年12月、渋谷に集まった。参加者はIT関連企業の会社員や大学教員、フリーランスなど、同著の翻訳を志す熱意あふれる面々だ。

同書は2013年10月にアメリカの非営利組織Code for America[en]が監修したものでクリエイティブコモンズライセンス(CC BY-NC-SA-3.0)で発行された。非営利目的での改変ができるライセンスであることから、ボランティアでのプロジェクトが立ち上がった。

発起人の市川裕康さんは、ブログのなかでプロジェクトについてこう話す。

今回日本語化翻訳プロジェクトを始めて思ったことがあります。それは1人では出来ないことも、同じ想いや目的を持った方同志で心地よくコラボレーションが行われた際、「1+1>2」が可能になるかもしれない!ということでした。

このプロジェクトは、誰もが空いた時間で翻訳プロジェクトに参加できるクラウドソーシングサービスTransfexを利用して進められており、国内でシビックテックを推進しているコードフォージャパンが監修する予定だ。現在すでに25パーセントの日本語訳の記事をオンラインで読むことができる。

春ごろの完成を目標にしているとのこと。日本へシビックテックの取り組みが広まるとともに新たな国内の事例を英語圏へフィードバックできれば、さらなる情報の循環が生まれるかもしれない。

サムネイルはBeyondTransparency翻訳プロジェクトページのスクリーンショット

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