がれきに生き埋めになったシリアの幼児、奇跡の救出の瞬間

救出活動の様子。Nour Media Center提供のユーチューブ動画からのスクリーンショット。

救出活動の様子。Nour Media Center提供のユーチューブ動画からのスクリーンショット。

戦争で荒廃したシリアからは、良いニュースは最近流れてこない。ちょうど先週(訳注:原文公開日は8月28日)、国連は、アサド大統領派の国軍と反体制派の血なまぐさい紛争での死亡者数を、19万1千人以上であると改定したばかりだ。ナビ・ピレイ国連人権高等弁務官は「no end in sight(終わりが見えない)」と悲しみを表明した。

このような残酷な状況は続いているが、昨年シリアで投稿された、貴重な励まされる出来事の一つを振り返りたい。奇跡を信じないというあなたたちへ、この動画をどうぞ。

この動画は、シリアの幼児の救出の様子を撮影したもので、ユーチューブのさまざまなアカウントを通し百万回以上視聴されている。その幼児は、シリア第2の都市アレッポでの「たる爆弾」攻撃により、爆発した家の跡に完全に生き埋めになっていた。

オリジナル動画はアラビア語でNour Media Centerから配信されている。この奇跡の生還の動画は2014年1月24日にニュースサイトのユーロニュース、ユーチューブのユーザーCometotruthによってシェアされた。

彼女についてのうれしい続報が、救出から1週間後の2014年1月29日に報じられた。ATJEH CYBER WARRIORは、あの生き埋めになった幼児がジーナ(Ghina)という名前の女の子だとわかる英語字幕付きの動画をシェアした

Ghina is alive again after she was pulled from under the rubble. The warplanes shell the buildings, but human beings and children are the victims. Ghina lost her mother when they were buried under the rubble due to shelling. Ghina was lucky, but her mother wasn't. Now Ghina lives with her father and six siblings in their displaced house that lacks the minimum necessities of life.

ジーナは瓦礫(れき)の中から堀り出され生還した。軍用戦闘機は建物を砲撃するが、犠牲になるのは人間と子どもたちだ。ジーナは、空爆によって瓦礫の下に生き埋めになった時に母親を亡くした。ジーナは運が良かった。でも彼女の母親はそうではなかった。現在ジーナは、父親と6人の兄弟姉妹と共に、必要最低限の生活必需品さえない状態で、別の家で生活している。

ジーナは、内戦の重い犠牲を払い続けているシリアの子どもたち何千人ものうちの一人だ。内戦は現在3年目に入る。19万1千人以上の人々が、アサド大統領派の国軍と反体制派の間で、シリア制圧のための血なまぐさい紛争により亡くなっている。反体制派が最初に決起したのは、中東、北アフリカ諸国で起こった「アラブの春」デモの流れだった。ジーナが被害を受けた粗雑な「たる爆弾」は、国際的な非難にかかわらず、政府によって民間地域に落とされている。

シリアの子どもたちの支援を御希望の方は、「Children Crisis in Syria」という我々の投稿を参照していただきたい。

校正:Yuko Aoyagi

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