プエルトリコ: 想像と創造の世界が移動中

マサチューセッツ州ボストンのVilla Victoria Center for the ArtsCarry On: Puerto Rico Inspectedが開催されてからそれほど日が経っていない。キュレーターのAnabel Vázquez Rodríguez とプエルトリコのGalería Yemayá [es] ギャラリーのディレクターでもある Beto Torrensの協力のおかげで、海を越えて北に35人の芸術家たちが呼ばれた。

画像:Juan A. Negroniより

 

このプロジェクトの意義は多くあるが、一番の目的はコミュニティーが完全に発展するために鍵となる文化交流の場を設けることである。そしてこれが1986年にコミュニティー組織Inquilinos Boricuas en Acciónがヴィラビクトリアセンターを建てた際の目標でもある。

アナベルによると、ボストンの人々はプエルトリコの現代アートやアートの背景にある政治や社会状況についてほとんど知らないという。島におけるアートの実態についての話し合いのための場も十分ではなく、Galería Yemayáと共同で展覧会を開く理由は、そのような場を設けるためでもあるという。

今回キュレーターや芸術家は、アメリカや他の国でのプエルトリコのアートの展示を妨げている障壁を、ポータビリティ(携帯性)という概念を通じて乗り越え、新たな繋がりを創りだした。

Galería Yemayáはこの意図について「現在の世界はポータビリティを受け入れるようになってポータビリティという概念は進歩と同様の意味をもつようになっている。iPhoneやiPod、他の電子機器もどんどんサイズが小さくなるにつれて、影響力も強くなっている。だが同じようにポータビリティも必然のものとなった。」と明瞭に述べた。

それだけでなく、こうして、植民地の境界線をくぐり抜けることがより簡単になる。(この展覧会が、はじめての大きな反逆運動であり、植民地ルールに反対した「ラレスの叫び」が起こった9月23日に開かれたのは偶然ではない。)ボストンへの作品の発送がこれを証明している。ベトはこう述べた。「何人かの仲間の芸術家たちはラバの役割を果たしていた。米国農務省に検査されるまで手荷物に作品を入れて運んでいる。アメリカからプエルトリコでの旅行では起こらないことだけど……」

アナベルとベトはすぐにこのプロジェクトに向けたウェブサイトを開始したいと考えている。このウェブサイトには作品の画像(スケッチ、絵画、写真、イラストなど)と芸術家たちの経歴を含める予定だ。このプロジェクトに関心のある人は、ウェブサイトが完成するまでの間、プエルトリコの新聞El Vocero [es] が作成したビデオで、2人のキュレーターによる説明といくつかの作品を鑑賞できる。

以下が35人の芸術家たちだ。

Aby Ruiz,Abey Charrón, Admín Torres, Alberto Mier, Aslan, Alexis Bousquet, Bobby Cruz, Celso González, Chemi Rosado Seijo, Gerardo Cloquell, Elsa Meléndez, Edgardo Larregui, Héctor Rafael, Iván Girona, Ismo, Jorge Rito Cordero, Jason Mena, Joelly Rodríguez, Juan Negroni, Karlo Ibarra, Norma Vila Rivero, Nina Méndez Martí, Nepo, Manuel Rodríguez, Myritza Castillo, La Pandilla, Omar Velázquez, Omar Banuchi, Omar Obdulio, Quique Rivera Rivera, Vincent Díaz Negrón, Yolanda VelázquezZinthia Vázquez Viera,  Beto Torrens, そして芸術家とキュレーターの役割を恐れることなく同時に引き受けたAnabel Vázquezである.

Carry On: Puerto Rico Inspectedは2011年11月2日までボストンで開催され、2011年11月10日から12月11日までニューヨークシティの the Clemente Soto Vélez cultural center内のAbrazo Internoギャラリーで開催される。

この総合的な現代プエルトリコアートの展覧会は、この種のテーマではLa Galería of the Villa Victoria Center for the Artsとニューイングランドの地域で開催された初めてのものだろう。

この展覧会が最後ではないことを願っている!

この記事の校正はKanako Hasegawaが担当しました。

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