フィリピン:オンライン署名でウミガメを救おう!

Residents of Turtle Island shortly before releasing the sea turtle. Photo by Ma Cecilia Mendioro Gendrano

タートルアイランドの人々とウミガメ。この後このウミガメを海に返した。 写真提供:Ma Cecilia Mendioro Gendrano

【リンク先は英語のページです】

Change.org(訳注:2007年に米国で設立された世界最大のオンライン署名プラットフォーム)が人間に捕獲されたウミガメ(訳注:現地の人々はタガログ語でパウィカンと呼んでいる)を海に返すよう求めた請願がフィリピンのある州で地元職員を動かした。ウミガメは絶滅危惧種に指定されている。

ロシェル・プラドさんが始めた請願に1500人を超える人々が署名を寄せた。

…ギマラス州のタートルアイランドでは、ウミガメをヒモにつないで海に放しています。旅行者ひとりにつき、たった5ペソでこのウミガメを撮影できるというのです。この地域の絶滅危惧種の世話を一番良くしているのはタートルアイランドの住民なのですが、このような生き物には手を触れず、自然な生息環境でそっとしておかなければならないという認識が欠けているのです。

・・・ウミガメを海に返そう。そしてこれからはタートルアイランドでこのような習慣が続くことのないよう、この海を維持して海洋生物を保護する活動を住民と協力して行っていかなければなりません。

環境天然資源省のJesse Vego氏は迅速に対応し、ウミガメを海に戻すべく行動を起こした。

…請願が広がっていたにも関わらず、その発起人であるロシェル・プラドさんが当省にコンタクトすらとっていなかったことに驚きました。もしあのようなこと(訳注:ウミガメへのひどい扱い)がまかり通っていたとしたら、我々の立場は悪くなっていたことでしょうから感謝しなければなりませんね。

・・・タートルアイランドと言われてはいるのですが、この「島」は州の正式な地図に記載することはできないのです。島と呼んではいますが、実は本土の一部です。

Escorting the sea turtle back to the sea. Photo by Ma Cecilia Mendioro Gendrano

海へ帰るウミガメを見守る人々 写真提供:Ma Cecilia Mendioro Gendrano

Sea turtle going home. Photo by Ma Cecilia Mendioro Gendrano

故郷へと戻るウミガメ 写真提供: Sea turtle going home. Photo by Ma Cecilia Mendioro Gendrano

Change.orgは請願が成功したと報告した。

大成功です!Change.orgフィリピンで請願を開始したロシェル・プラドさん、おめでとう。彼女の尽力と他1645人の署名を受け、環境天然資源省(DENR)の保護地域野生生物局(PAWB)はウミガメを海に返しました。ウミガメは有料で撮影に利用されていたのです。

タートルアイランドの住民が別の方法で生計をたてることができるようにしなければならない、とMinerva Glindroは考えている。

住民がもっと良い方法で生計をたてることができる手段をフィリピン政府は提供すべきです。そうすれば住民も自分たちの身の回りの生態系を守ろうとするようになるでしょう。ウミガメを単に海に返したというだけではこの悪循環を止めたことにはならないのです。

Rene Mikhael Resurreccionは環境保護の環境法令を守るよう言っている。

そもそもどうして請願が必要なのか、全然分からないね。もしこれが法令違反なら、単に取るべき手段を取ればいいだけだろう。

まあとにかくオレが言いたいことはさ、ウミガメの脳みそは人間ほど良く出来てないかもしれないけど、ウミガメだって寂しがったり、つまらないなって思うことがあるはずだってことだよ。そうだろ? まあ、ウミガメにも記念写真に写ってるよりもっと大事な役割があると思うよ。例えば子孫を繁栄させるとかね。

Pinky Arturoはタートルアイランドでウミガメがひどい扱いをうけていたのを目撃した。

タートルアイランドに旅行したとき、そこ(訳注:ウミガメと写真を撮れるという場所)に行くことができました。でも、可哀そうだという以外なにも思いつく言葉はありませんでした。こんなことはやめてウミガメを海に返してあげて欲しいです!

校正:Yuko Aoyagi

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