シリアを分断するベルリンの壁

Syrian Students for a Better Future はWordPressのブログで、イリノイ工科大学に在籍するシリア人学生たちによるものである。同大学に在籍するシリア人学生たちは、シリア人がシリア国外にて引き続き高等教育を受けられるよう奨学金を設けて援助することを目的としているJusoor Initiative という支援プログラムの一環として米国で学んでいる。アラビア語と英語で掲載されているこのブログには、彼らシリア人学生たちの希望、疑念、苦悩、前向きさ、郷愁、そして母国の明るい未来を願う気持ちがあらわれている。

『シリアを分断するベルリンの壁』 を投稿したSafouh Takrouriは言う。

After reuniting the people of German, individuals and communities started to plan for its future. A future free from wars, blood and disputes. A future full of achievements and development.

People now in Syria are divided in two groups – maybe more. Each group has its own opinion, and believes in its own vision for the future of the country. Each group is right in so many points; and wrong in too many ways as well. No doubt, each group loves their country and some are ready to give their souls freely for it. While to many victims of this horrific violence and suffering never asked for their lives and those of their families to be so disrupted. Every citizen and resident of Syria has the right to give his or her opinion for the future of the country in which his or her child will live, but these opinions – different as they may be – should be respected. Honest, fair, transparent and respectful debate should be our strategy for working together; this should be our moral code, our law – and for centuries this has been our Syria. Today, we are experiencing a low point.

Despite the whole dark news that comes from Syria, I cannot be pessimistic.

ドイツの人々は再統合された後、個々が、地域社会が母国の未来のために行動を起こした。戦争や流血、紛争のない未来。成功と発展に満ち溢れた未来へと。

今シリアでは、人々は2つのグループに分断されている。おそらくはそれ以上だが。それぞれのグループには各々の意見があり、国の未来に対する自分たちの理想を信じている。それぞれのグループが多くの点で正しいが、多くの点でやり方を間違えている。しかし疑いなく、皆がシリアを愛し、中には国のために喜んで自分の命を捧げるものさえいる。一方、この恐ろしいまでの暴力と不幸による多くの犠牲者たちは、自分たちの生活や家族の暮らしがメチャクチャにされることを決して望んではいなかった。シリアのすべての国民と在住者には、彼ら彼女たちの子どもたちが暮らすことになるであろうこの国の未来のために、自分自身の意見を述べる権利がある。こうした意見はそれぞれ異なるだろうが尊重されるべきである。誠実、公正に、透明性をもって、互いに敬意を払い議論していくことが、ともに協働していく上で我々の取るべき戦略であるはずだ。これが私たちの道徳的規範であり、法であるべきだ。そして何世紀もの間、私たちシリアはそうであった。しかし今、私たちは最悪な状況にある。

暗いニュースばかりがシリアから届けられるが、悲観してばかりはいられない。

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Syrian Students for a better future. ワードプレス(WordPress)のブログより。CC BY 3.0の下で使用

Mariela Shakerはシリア人学生の仲間に会えて喜んでいた。以前はアレッポ大学で学んでいたが、現在は音楽学士号を得るためモンマウス大学で学んでいる。 シリアがよりよくなることを願い、彼女は 言う。

I very much hope that all the Syrian students are doing very well in their new colleges, and are keeping up the hard work so that we can continue to represent our country very well in all fields, and so that Syria will be proud of us always.

シリア人学生皆が、それぞれの大学でうまくやっていること、一生懸命勉強し続けることを私は心より願っています。そうすることで、いかなる分野においても私たちがなおも十分にシリアを代表していくことができるように、そしてシリアが私たちのことをいつも誇りに思えるように。

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